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AWS RDSとは?
AWS(Amazon Web Services)が提供するリレーショナルデータベースのマネージドサービスである「Amazon RDS(Relational Database Service)」は、クラウド環境でデータベースを簡単にセットアップ、運用、スケールできる強力なサービスです。RDSを活用することで、データベースのインフラ管理負担を大幅に軽減し、開発者はアプリケーションの構築に集中できます。
RDSの主な特徴
1. マネージドサービス
RDSは、データベースのプロビジョニング、パッチ適用、バックアップ、障害復旧などの管理作業をAWS側が提供するため、運用負担が大幅に軽減されます。
2. スケーラビリティ
RDSでは、CPUやメモリのリソースを自由にスケールできるため、アプリケーションの成長に合わせて柔軟に対応可能です。また、リードレプリカを使用することで、読み取り負荷を分散できます。
3. 自動バックアップとスナップショット
RDSは、設定したリテンション期間に基づいて自動的にバックアップを取得し、災害時のデータ復旧が可能です。また、手動でスナップショットを取得し、長期保存も可能です。
4. 高可用性(Multi-AZデプロイメント)
RDSは、Multi-AZ(アベイラビリティゾーン)構成を提供し、データベースの可用性を向上させます。プライマリインスタンスが障害を起こした際に、スタンバイインスタンスへ自動フェイルオーバーが実行されるため、ダウンタイムを最小限に抑えられます。
5. セキュリティ
RDSは、データの暗号化(AWS KMSを使用)、VPC内でのネットワーク隔離、IAMポリシーを使用したアクセス制御など、高いセキュリティ機能を備えています。
RDSで利用可能なデータベースエンジン
AWS RDSでは、以下の主要なリレーショナルデータベースエンジンをサポートしています。
- Amazon Aurora(MySQL互換 / PostgreSQL互換)
- MySQL
- PostgreSQL
- MariaDB
- Oracle Database
- Microsoft SQL Server
RDSの導入手順
1. AWSコンソールからRDSの作成
AWSマネジメントコンソールにログインし、RDSサービスを開き、「データベースの作成」ボタンをクリックします。
2. データベースエンジンの選択
利用するデータベースエンジン(Aurora, MySQL, PostgreSQLなど)を選択します。
3. インスタンス仕様の設定
必要なCPU、メモリ、ストレージの設定を行います。用途に応じて、無料枠(t2.microなど)を利用することも可能です。
4. ネットワーク設定
VPC、サブネットグループ、パブリックアクセスの可否を設定します。セキュリティのため、RDSのパブリックアクセスは無効にするのが推奨されます。
5. 認証情報の設定
データベースのマスターユーザー名とパスワードを設定します。
6. 自動バックアップの設定
バックアップ保持期間やスナップショットの設定を行います。
7. モニタリングとログの設定
CloudWatchを活用し、CPU利用率やクエリ実行時間などのモニタリングを行うことができます。
RDSのコストについて
RDSの料金は、以下の要素によって決まります。
- インスタンスのタイプ(CPU, メモリのスペック)
- ストレージ容量とI/O性能
- リージョンごとの価格設定
- バックアップの保持期間
- データ転送量
無料利用枠も提供されており、小規模なアプリケーションであれば、無料で試すことが可能です。
まとめ
AWS RDSは、データベース管理を簡素化し、スケーラブルで高可用性のあるリレーショナルデータベースを提供するクラウドサービスです。手動管理の手間を減らし、セキュリティやパフォーマンスを確保しながら、アプリケーション開発に集中できるメリットがあります。
これからクラウドでデータベースを運用しようと考えている方は、ぜひRDSを活用してみてください!